飲食店開業前に逆算計算で売上見込を立てることが成功の条件

飲食店の開業をするにあたって、注意しておかなくてはいけないことがあります。

まず売上見込みの数字です。

見込客の後々後悔しないためにもしっかり予定通り進めれるようにしましょう。

見込客の計算はもちろん、価格設定、利益の水準、環境や制約条件がきちんと押さえられていないといけません。

なぜなら売上見込が明確でないと、返済計画や店舗の継続にも支障を起こし、売上不振時にキャッシュフローが滞ることで閉店にすぐ追い込まれる可能性もあります。

その為にもリアルに見える数字を捉えていく必要があります。

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売上見込

売上見込の数字は、正確には予測できないものです。

お客様がたくさん来て店が対応できないこともありますし、見込が甘くて赤字続きだと閉店に追い込まれる可能性もあります。

見込客の計算

見込客を計算するといっても思惑通りにはいかないものです。

立地はもちろん、自分の中で知り合いや友達が来てくれる人数を出します。スマホの連絡先に100人くらい候補が居ればいいですね。

いまや一括でメールも送れるので開店前にお知らせしておきましょう。

立地では最寄り駅の乗降者数、周辺1〜3キロ圏内の人口、年齢層などを調べます。

これらは各自治体のホームページの統計情報などで誰でも閲覧することが可能です。

都心部ならばな半径1キロ程度で考え、地方なら3キロ程度でまずは考えてみましょう。

そこで何%くらいの人が来てくれるか。1万人居たら1%で100名ですね。

競合となる店舗はどのくらいあるのか、同じ業種だけでなく単価が似た業種もここでは競合に入ることを忘れてはいけません。

実際に出店する候補地を散策して、周辺の雰囲気も感じながら出店した時のイメージを感じましょう。

出店場所に関してはマーケティングの要素が強く、自店のサービスが利用される可能性のある場所を選びます。

例えば、ターゲットが親子連れで楽しめるカフェを計画してみても、出店するエリアに30代前後のファミリー層が少なければ、いくら人口が多くても失敗でしょうし、中高年の富裕層を狙っているのに活気があるからといって、後から調べたら学生が多い街だった等も例もあります。

注意しなくてはいけないのは立地がいいからと言って利益が出るとは限りません。

それなりの家賃も掛かりますし、売上が多くても赤字になれば元も子もありません。

商圏に人が少ないとしても、最初は小さくスタートして育てていくスタンスが確実です。

今や賃貸店舗も1坪5000円でも借りれる時代ですし、例えば7坪程度もあれば家賃は35000円程度に抑えられます。

7~10席あれば1日の客数と単価から考えてやりくりできるか計算してみましょう。

僕自身はこの小さくはじめて売上を伸ばす工夫が経営スキルとして付くので長い目で見たとき有効であると考えています。

価格設定

価格設定というのは極めて大切です。

この価格の積み重ねが利益として残すことに繋がります。

十分な利益を残しておかないと原材料もいつ高騰するかわからない時代ですから、食材が10%上がれば全く動くことができなくなりますし、価格に反映してしまうとお客様も離れてしまう可能性が高くなります。

そのため一度決定してしまうと価格の変更は難しくなります。

原価率から計算するのは、オススメできません。

なぜなら提供するものは商品だけではなく、お店のサービス、内装、雰囲気、利用するシーンも含めて価格です。

価格は価値を数字で表したものです。

違う言い方をすれば、価格がお店の価値を決定します。

ターゲット層にどのように利用してもらいたいかという所を改めて熟考しましょう。

逆算で利益を残す

通常、経費の積み重ねで予算を考えますよね。

これが危なっかしくて、どんどん経費というものは意外と積み上がるものです。

その分予定していた利益が削られていくという構造になりがちです。

むしろ、今から事業をするのであれば利益を確定してから、経費予算を決定することを決めます。

少し詳しく説明します。

通常の考え方では固定費+変動費=経費から利益を乗せます。

しかし、予定外の経費が出る、変動費が予想より重くなると利益部分から捻出することになります。

これが事業の継続する場合に問題になります。

価格に反映はできないとなると売上、客数を増加していかなくてはいけませんが、利益が圧迫されているので投資する余裕が無くなり、売上不振に陥っても回復させることは簡単でなくなってしまいます。

そこで考え方を変えてみる必要があります。

それは先に利益額を決定しておくことです。

例えば、100万円の利益を得ると決定すれば、そこから固定費と変動費を計算します。

あらかじめ5~10%を余剰費用として組んでおくことも忘れてはいけません。(これは固定費扱いでいいです)そこで、経費(固定費+変動費)額の総額を予算扱いしてこの予算を越えないことを死守をします。

利益額は変更してはいけません。

制約条件を整える

どんな事業においても制約条件は存在します。

例えば、お店をビルテナント内に出すのであれば営業時間、営業日数の縛りがあるでしょうし、仕入れもある程度の数量を発注しないと割高になる等、実際の運営において制約が掛かります。

売上見込を考える時には、この制約条件を確認しておきましょう。

ディナーやバーを展開する場合は最終電車の時間も制約条件に当たりますから、営業時間が1時間短くなるだけでも売上には大きな影響を受けてしまいます。

保健所における許可事業項目も制約が掛かることがありますので、各自治体の保健所にて自身が展開される事業内容が許可必要か、内容も遵守すべき項目を把握しておきましょう。

制約条件があるのは当然ですので、お店を構想する段階で確認して、後から話が違うということにならないようにしましょう。

インターネットを活用

SNSやWEBサービスはフル活用しましょう。

お客様に知ってもらうのは当然、ホームページがあるかないかでは信用が違います。

開店するまではFacebookやTwitterなどで構いませんので開業準備や悩み、進捗を公開していきましょう。

お店への想いや開業までのプロセスをフォロワーの方々と共有することによってお店を応援してくれたり、お客様として来店してくれるようにもなります。

また相談にも応えて頂ける人も現れたりします。

この発信することで反応してくれる総数が多ければ多いほど、開店当初にお客様が来てくれる可能性は高まります。

僕が思うには、立地戦略というのは既に成立しなくなりつつあるんじゃないかと。

例えば商店街なども今や買う人は少なくなり、百貨店さえも生き抜けないような状況です。

どちらも一等地にあることが多いですよね?すでに立地戦略と何でも揃うというのではお客様は呼べないってことです。

逆に言えばチャンスなんですよね、個人事業主の店って。

多少不便な所にあっても魅力的な店であれば来てくれる流れになってます。目立つ所に店がなくても発信する意義はここにあります。

まとめ

飲食店開業するには、売上見込をどれだけ正確に出せるかが重要です。

しかし、飽くまで未来の出来事である限り、簡単ではありません。

そこで、立地に対する人口データや競合店の把握(定量的)、エリア雰囲気が自店に合うか(定性的)をまず調べていきましょう。そして、実際に数字をスプレッドシートなどで回してみて、売上がどのくらい必要かを何度もシュミレーションしてみましょう。

そこで制約条件も加えつつ、確実に残す利益、つまり経費予算の枠を越えない方法を考えていかなくてはいけません。

それでもうまくいくとは限りませんが、インターネットで発信しておくことで受け入れられる事業なのかどうか、また見込客となって頂けるかなどの手応えを掴むことはできますので確実に実施したい準備のひとつです。

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