出前館の仕組みと飲食店側の手数料を徹底解説します。

いまや、多くの飲食店の配達が広がっています。

今回は、その中で、唯一の国内企業「出前館」の飲食店(レストラン)側の手数料を解説していきます。

まず、手数料ですが2種類あります。

出前館の配達パートナーによる手数料は約35%です。

出前館のシステムを利用しながら、自店のスタッフ自ら配達を行う場合は約7%です。

それでは、詳しく見ていきましょう。

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出前館について

出前館は、国内で出前システムでは、おそらく日本で最初に導入した企業です。

まだ、Uber Eats が日本で展開する前から実はあります。老舗ですね。

知名度がそれほどない時代から、僕は利用しています。昔?は自店で行くしかなかったのですが、今の主流は配達委託するのが流れのようです。

ただし、これはコスト構造をよく精査してみないと、委託がいいのか自店で配達する方がいいのか考えてみないといけません。

Uber Eatsの飲食店側に掛かる手数料とコストを解説。

こちらでUber Eats についても解説していますので、宜しければ比較してお読みください。

配達の仕組みと

実は配達方法が2種類あります。それは外部スタッフが配達に行くか、自店のスタッフで行くかです。

出前館が配達

demaecan

出前館が雇用している、もしくは業務委託している配達パートナーが店舗に料理を受け取りに来て、お客様の元へ配達してくれる仕組みです。

これはUber Eats と同じ仕組みですね。

料理ができて、引き取りに来てくれる。会計は出前館側がしてくれます。

自店で配達

UBER EATS

出前館からタブレットやFAXで注文を受け取ります。

こちらは、自店のスタッフが自らお客様に料理を届ける方法です。

自転車やバイクで行くことになります。

いわゆるピザ屋と同じ仕組みです。自ら注文を受けて自ら運び、会計まで行うという一貫したものです。

配達エリアは自店で設定

配達エリアは自店で設定することになります。

Uber Eats のような事業者の場合は、Uber Eats側が設定しています。

配達パートナーの数や注文数などをAIが判断してエリアを広げたり、狭めたりしています。

一方、出前館では自店がエリアを決定します。

これは、委託であろうと自店配達であろうと変わりません。ただし、広ければ広いほど良いというわけでもありません。

料理が冷めることもありますし、ある程度は出前館の判断で広すぎると思われる場合は、不可を受けます。

もちろん、自店で行く場合は、往復の時間まで考えておかなくてはいけません。

だいたいの目安としては、自店から半径2キロ圏内が良いと思います。

その理由としては、例えば、自転車で配達する場合、片道10分(往復20分)までに設定しないと、自店の場合は、直接人件費を払うので、1件の配達では短く件数をこなす方が確実に良いからです。

出前館の飲食店側の手数料

配達委託する場合

出前館のスタッフが配達する場合は、手数料が約35%です。

売上金額やキャンペーンなどもあり、一律35%というわけではありませんが、30%〜35%の中で推移します。

自店で配達する場合

自店で注文以外をまかなう場合、手数料は、約7%です。

こちらも売上額やキャンペーンなどで手数料が前後しますが、7〜10%です。

システム利用料金という定義になりますね。

損益計算をどう考えていくか

利益

【重要】配達料金(送料)

これは、自店で配達まで行う場合に、通常料金プラス配達料金を乗せることができます。

出前館では距離に関係なく、一律いくらという形で設定することになります。

しつこくなりますが、これが重要です!!

自由に設定することが可能ですが、実はこの配達料金というのが実は大きな収益に繋がります。

目安としては、大体300円か400円がおすすめです。

例えば1日20件の注文が入れば、配達料金300円とすると6000円/日です。

30日営業すれば、これで180,000円が原価0%として入ってきます。

平均客単価が1500円として、1500円×20件×30日=900,000円(売上)

原価が35%として、(人件費はそもそも出前館用にシフトインしていない前提、イートインだけでの人件費前提)

585,000円(粗利)+配達料金180,000円 @300(月間)=765,000円。

つまり、粗利70%です。

ただし、配達するメンバーの人件費がここに乗ってきます。

往復15分であれば時給1000円であれば人件費250円が必要です。

1日20件×15分(1/4時間)=5,000円(5hの人件費)

5,000円×30日=150,000円なので、利益は615,000円です。

出前館の手数料が7%ですので、63,000円が追加費用。

つまり、900,000円(売上)-315,000円(原価)+180,000円(配達料金)-150,000円(人件費)-63,000円(手数料)=552,000円(利益)

利益率として、約51%となります。

出前館委託の場合

同上で出前館(Uber Eatsも同)に委託する場合は、人件費150,000円が不要になりますが、

手数料315,000円(35%)が経費として計上されます。

900,000(売上)-315,000(原価)-315,000(手数料)=270,000円

利益率は、30%です。

※配達料金はなくなります。

その差 282,000円 です。

仮に配達時間以外に5時間シフトが過剰人員となったとしても、プラス150,000円/月の経費です。

つまり、少なく見積もっても132,000円ほど自店で配達する方が、利益が多く残る計算になります。

初期費用

通常メニュー制作費等を合わせて2万円が必要ですが、いまは競合も多く、加盟店を増加させたいようなので出前館に登録すること自体の初期費用は無料となっています。

※詳しくは、出前館にお問い合わせください。(時期によって異なるようです)

人件費

上記でも計算したように、自店での配達を行う場合は、人件費のUPは確実です。

現状の人員に余裕があるようであれば追加のシフト人員は不必要な場合もあるので、人時生産性を意識しながらやりくりしていくのもいいかもしれません。

ただし、1件あたりに給与を支払うのではなく、シフト時間はずっと給与は発生するので、ある程度の注文件数が増加してきたら増員するという方向をとった方がいいでしょう。

1日20件程度なら、多くても1日各時間帯(配達受付時間)にプラス1名で十分でしょう。

駐輪場代・車両代

自店配達であれば、自転車の購入、保険加入、駐輪場代が必要になります。バイクであれば、リースなどもありますが、年間20万円以上は掛かるので、自転車でいいのではないでしょうか。

原価率

通常の原価率よりも高くなります。

それはテイクアウト容器が必要となることです。使用する容器にもよりますので、金額までは提示できませんが、少なくとも(数十円/件)は必要になります。

飲食店の登録

申し込み方法

出前館加入ページ

まずは資料請求をしてからの申し込みになります。担当から説明があるので、それからの加入となります。

初期費用

キャンペーンがあれば、無料で始めることができますが、基本的には有料(2万円)です。

タブレットのリース料金も掛かってきます。

まとめ

コロナ禍の時代ですが、これからはよりシビアな生き残り環境に晒されてしまいます。

委託配達に頼るのも悪いわけではありませんが、自店で自ら動くことが実は利益が倍ほど違うことがお分かり頂けたと思います。

もちろんなかなか踏み出すには、勇気がいる(簡単には辞められない、初期費用含)ことではありますが、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

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