新卒の内定率が97.0%以上(2017年でこれですから2018年は、ほぼ100%?)になっています。いやー、すごいですね!
もちろん希望する会社や業種に確実に行けるわけではないでしょうが、それでもほぼ確実に新卒は就職することができるような時代です。
学生側としては、相変わらず大手志向が強いようですが、
実は優秀な新卒こそ中小企業に行くと働きはじめてから人生有利になります。
それは、大きく分けて
①社内競争に勝ちやすいこと
②権限委譲をされることで実績をあげやすい
③成長スピードが圧倒的に高いという労働環境が揃っている
④自分が活躍することで、会社の成長をダイレクトに促せる
ことです。
また、案外誤解されているのですが、中小企業の方が大企業よりも給与は高い場合が多いです。(もちろん個社で見ると差異はありますよ)
目次
新卒で中小企業で入社すると有利になる理由
中小企業で入社するというのは、「大手に入れなかった人が行くところ」「高卒中心の人が多い」という先入観があると思います。
これは事実のひとつです。
それをデメリットと捉えるような人は中小企業に行かない方が無難です。自分のスキルを棚に置いて環境を嘆いて終わる可能性もあります。
逆に環境のせいにするのではなく、自分のやりたいことや挑戦を最短距離で実行するために前向きに取組みたいという方には中小企業で働くというのは、考えているよりも良い環境だったりします。
新卒に限った話ではないですけども。これは若手だろうが、ベテランだろうが同じです。若くてもやる人はやるし、人生経験豊富でもやらない人はやらないですからね。
年齢を重ねているってだけで、なにやら偉そうな人もたくさん居ますが、全く気にしなくていいということです。
少し話が、逸れましたが与えられた環境は二の次で、自身の仕事に対して挑戦ややりたいことを実現するならば企業の規模で選ぶのではなく、仕事内容で選ぶ方がおもしろい会社人生を送れるということです。
その条件が揃っているのが中小企業の場合が多いわけです。
競争相手が少ない
言葉は悪いですが、中小企業で働いている人の中には決して質が高いという人が少ないです。(もちろん全員ではないですよ。全員だと倒産まっしぐら!というか採用どころじゃない…)
どちらかというと劣等生と言われてきた人材や仕事のセンスがないという人が働いている場合が多いわけです。
まあ、これは企業のカラーにもよりますからね。大手でも優秀な人の飼殺しみたいなところもあるわけで。
真面目だけども不器用とか、与えられる仕事をこなすという待ちの姿勢が基本が評価される企業もありますからね。
個別に見てもキリがありませんが、中小企業、零細企業であれば相対的に見て人数的にも、人材の質に関しても社内競争に限っては苦労することが少ないのは間違いありません。
社内競争と言っても、決して悪い話ではありません。
いくら、やりたいことがあっても、優秀と評価してもらわないと結局実現できない、チャンスが巡って来ない可能性があるということです。
マネジメント力がつく
マネジメントというとイメージするのは管理職がすることと考えがちですが、若手の社員でも必要だと僕は考えるわけです。
それは、どうしても中小企業は単独部署で専門的に自分の仕事だけをしていては何も進まないことが多々あります。
仕事をスピード感を持って進めるには、全体像を掴み、問題を解決しながら結果を出すという手順を踏んでいく必要があります。
例えば営業だけども生産管理や入金確認などもしなくてはいけない。場合によっては現場で指揮する必要さえもでてくるわけです。
それが大手だと部門やプロジェクト単位で進めればいいだけですが、会社全体の状況も把握しながら横串(例:財務、製造、営業の連携など)を入れていかなくてはいけない。
となると当然幅広い動きとスピードが求められると同時に自身が動かすという意識を当然持たないといけない。これが後々経営マネジメント能力になるわけです。
現実問題、中小零細なんか余剰人員を抱えられるほど余裕ないんで。デメリットでもありながら、個人の能力を引き上げるという側面も併わせ持っている環境というわけです。
これで結果を出すと社内で一気に評価があがり、より機会をもらうことができる好循環が発生します。
社長に直接モノを言える環境
これが、大きいと思うんですよね。
数千人~数万人も居るような会社では、社長に会う機会などほぼありません。
そもそもそれだけ規模が大きいと自分で意見や提案を会社にしても、上に通るまでに潰されるか上司の手柄として評価されるだけ。
なんてこともザラです。面白くもなんともないです。(提案さえ通れば見返りはいらないという人もいるでしょうが)
中小企業だとどうでしょう。
仮に、風通しが悪い会社だとしても評判や噂はすぐに回りますから、潰した潰された、横取りされたなどすぐに社内に回ってしまいます。
だから上の人も意外にも横柄なことはできない組織環境なんです。
それにその気になれば社長に直談判できる機会も作れます。
経営判断に関わるような案件であっても関われることもありますし、最高決裁者にすぐ決断をもらえるのも中小企業のようなコンパクトな組織の特徴です。
むしろ中小企業は、スピード感があることが強みですからね。次々に事業推進をしていくことが面白い人には適した環境です。
若いうちから成長スピード爆速
成長スピードが大手とは違います。人にもよりますが、否が応でも成長せざるを得ない環境があります。
それこそ同級生と比べて爆速で差がつく程、成長する人も居ます。
上でも述べましたが、「成長させてもらう」「戦力にしてもらう」というような環境ではありません。
自ら成長エンジンをフル回転させないと優秀な人材も気づけば、3年も経てば質の悪い人材になってしまいます。
どうしても、組織や集団というのは下に合わせる引きずられる構造がありますから。
一つの部署で、同じ仕事をずっとするということはありえません。専門のセクションはあるのはありますが、横断的に動くことが必要になります。
会社の成長の手応えを直接的に感じられる
中小企業ですから、当然売上規模もそこまで高くないわけです。
例えば、これまでの10%でも売上や利益を上積みできるような仕事をすれば、当然あなたの功績は大きいですし、目に見える形で会社が成長しているのが実感できます。
それだけ新しい投資が可能になり、設備や従業員採用も拡大できたりと規模が大きくなっていく姿を見ることができます。
自分の力で会社を成長させているのが実感できるなんて、めちゃくちゃ面白くないですか?
中小企業で数億円でも上積みできれば、ものすごいインパクトがありますからね。これが大手だと誤差の範囲までとは言いませんが、特に成長している感覚は得られないです。
実は中小企業の方が給料は高い
よく勘違いしているのが給料の比較です。もちろん個社ごとに違いはありますが相対的に大手企業より中小企業が給料は高い傾向にあります。
単純に中小企業は、余剰人員を抱えていませんから余計な人件費を使いません。また上場しているわけではないので株主からの圧力もないために利益余剰金を持つ必要もありません。
同時に税金対策という面もありますけども。法人税に使うくらいならば還元するという考えがあるのです。
ではなぜ大手は中小企業よりも給与が低いかというと、非生産人員が多いわけです。
いわゆる間接的業務に当たる人数が多いので、売上を上げてもその非生産人員の給与を用意しなければいけないからです。
また余剰人員を持っておかないと支障が出た時に、会社全体に問題が発生したりします。上場している場合などは社会への影響も強いので余剰人員を抱えるわけです。
大手に関しては、その代わりメリットとして福利厚生が充実していること、また退職金がある程度見込めるということです。
しかし、若い時から60〜70歳に支払われる退職金を目当てに仕事するっていう感覚はどうもおかしいなと思うわけです。20代で老後のことですからね。
新卒で大手に入社するデメリットも確認してみる
ついでに大手に入るとどのような仕事環境があるか見ていきます。
護送船団方式の研修や教育制度
大規模な企業になれば、整備された研修や教育プログラムが用意されています。
みんな横並びでサイコーって人はいいと思うんですよ。でもどうしても組織や団体って下の人間に引きづられるもので、下の人間が理解できるような研修や教育制度の設計プログラムで実施されていきます。
ですから、すでに社会人の基礎や仕事に対して戦力になれる能力を備えている人材にとっては、退屈です。
退屈で終わればいいのですが、抜け出すまでに時間が掛かります。
現場に出されるのも同期の社員と一緒ですし、与えられる裁量も少しずつですから、仮に大きな仕事を取ってきても先輩や上司が代わりに出てきて対応されてしまうという状況も生まれる懸念があります。
各世代で多くの社員を採用してきているわけですから、1年目の社員が3年目の社員より仕事を与えると組織バランスが崩れますからね。
それを容認するのがいい会社でしょうけども、現実は古い組織であればあるほど妬みの対象になります。結果的に出る杭になるより、横並びであることが居心地よくなってしまいます。
それに1,2年目で先輩や上司より活躍できるような環境自体与えられないわけです。
あ、もちろん会社側としては、建前として実力主義とは言いますよ。わざわざ評価をする必要はありませんから。
仕事が細分化され結局飽きる
大手企業でも中小企業でも業界や事業が同じであれば基本的には仕事内容は同じです。その規模が違うだけです。
つまり大手企業はその規模感ゆえに、業務量は多くなりますから個人が全体を見るのはほぼ不可能な状態です
効率的に大企業が生み出した仕事の細分化は合理的な方法です。
しかし、細分化されていると違う仕事をしているのですが、どうもダイナミックな仕事はどうしても少ない。現場との乖離もあるし、縦割り感もある。
長く働いていくと、どこかルーチンワーク化してしまい、仕事への面白さや上下する緊張感が減ってしまい、結局飽きるんですよね。
リストラで狙い撃ちされる【重要】
景気や業績が悪くなると企業ではリストラを行うことがあります。人的整理ってやつです。
会社の景気が悪くならなくてもAIや機械がより仕事の分野に進出して職場自体が無くなる、仕事自体が無くなることもあります。
現在でも金融機関をはじめとして、AIの導入により無くなった部署も増加しています。
平成不況や失われた20年と言われるようにバブル経済が破たんした後に、倒産する企業はもちろんリストラを断行する企業もかなりありました。
もちろん現在でも大手であれど事業不振であれば希望退職やリストラは行われています。(具体的な社名は控えます)
大手でもリストラや倒産情報を知りたい方はこちらから確認してみてください。
そのリストラ対象は大量に採用した世代が狙い撃ちにされているのは紛れもない事実です。
念のためにもう一度言いますね。
『景気が良い時代に大量に採用した世代の社員は真っ先にリストラ対象で狙い撃ちされます!』
例えば仕事が同等程度できる、もしくは少し出来るくらいならば、少しでも若い人の方を残して一括大量採用した方を切るわけですよ。
個々なんか当落ラインなら当然大量採用した世代を切らないと年齢ピラミッドもおかしくなりますからね。
バブル世代が平成不況、リーマンショックで大量に解雇されたことは紛れもない事実です。大手だから倒産する可能性は低いかもしれませんが、リストラ対象になる可能性は多大です。
代わりになる人材は大手になれば幾らでも居るわけですから。中小企業だと核になってしまえば、そんな懸念は不必要です。
20代で活躍できる企業多いリクナビNEXT。すぐ登録できますからよければどうぞ
求人サイトの見方も記事にしてますので、マニュアル的に活用してみてください。
まとめ
若手といわれる時期から活躍したいのであれば、断然コンパクトな組織である中小企業が実力を発揮しやすいのは間違いないです。
ライバルも少ないのもそうですが、大手にないスピード感を持って仕事することは若い時代には何よりも成長できることです。
いつまでも上の判断待ちなどをしている状況で、経験できる仕事量を捨てているようなものです。それが最初は小さな差ですが、積み重なると数年で同じ年齢の人材より凄い差が生まれます。
例えば、中小企業から大手に転職することになっても、その企業の同世代よりも経験幅が違いますからチャンスがもらえる機会は多くなるはずです。
そして、なによりリストラで狙いうちされるようなことがありません。